第25節を終えたプレミアリーグ。そろそろ残り試合数を数えだす頃ですが、上から11ポイントの中に6チームが缶詰状態。極めて熾烈な優勝争い、CL権争いが繰り広げられています。
下馬評では、シティ、チェルシー、アーセナル、マンU、トットナムがトップ4候補でしたが、蓋を空けてみればマージ―サイドの2チームが健闘しています。そのうちの1チーム、リバプールは今シーズン、念願のトップ4返り咲きを果たせるでしょうか。
リーグ前半戦はX’masで首位に立ちながらも、年末に連敗して5位フィニッシュ。最終的に4位に入るためには、後半戦は前半戦を少しだけ上回る必要があります。冬の補強に失敗したリバプールにとってこのミッションは決して容易なものではないはずです。それでは、リバプールのリーグ後半戦は前半戦と比較して如何なものでしょうか。前半19試合と消化済みの後半戦6試合の比較がこちらです。
この比較を見ると分かる通り、後半戦まだ6試合ながらも勝点平均は2.3。ホーム試合が多いことを差し引いても、極めて優秀な成績でここまできています。得点も1試合平均3.2得点と破壊力は抜群です。このペースを維持できれば4位以内どころか優勝争いに食い込めそうですが、懸念点がない訳ではありません。
ポゼッション、パス成功率(数)、ファイナルサードパス成功率(数)が前半戦と比較し大幅に低下しています。これは恐らくロジャースの狙い通りと言ったところでしょう(そうでなければ問題です)。先日のアーセナル戦(5-1)、エバートン戦(4-0)の2試合では、効果的にプレスをかけて、少ないパスで質の高いチャンスを作るサッカーで勝利を収めました。ポゼッション志向のあるロジャースですが、SAS、コウチーニョ、スターリングの適性を考え、戦い方を調整しているようです。
しかし、カウンター狙いのこの戦い方、格下相手には全く上手くいっていません。引き分けに終わったビラ戦(2-2)、WBA戦(1-1)のパス数は、前半戦の同ゲームと比較して100本前後少なくなっています。前半戦は、両試合とももっとパスを回して勝てていた試合です。引いてくる相手に対して、競合相手と同じサッカーをしていたのではかえって取りこぼしが増えてしまうかもしれません。勝ち点を伸ばすためには、対戦相手に合わせた柔軟な戦術変更を行う必要がありそうです。その意味では、冬の補強に失敗して、チーム一丸にならざるを得なくなった今の状況は、戦術の浸透にプラスかもしれません。
リバプールは今シーズン4位以内でフィニッシュできるでしょうか。リーグ終盤は優勝争い、CL権争いに目が離せません。<end>
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