今回の比較で対象としたのは下記の9選手。リオネル・メッシ、ネイマール、クリスティアーノ・ロナウド、ズラタン・イブラヒモビッチ、ルイス・スアレス、ウェン・ルーニー、ディエゴ・ドログバ、マリオ・バロテッリ、カリム・ベンゼマ。名だたる選手ばかりだがデビュー年、所属チーム、役割、成長ペース、そして実力がそれぞれ異なるた得点数の推移にも小さくない差が見られる。(尚”年齢”はシーズンが開幕した時点でのものとする。)
このグラフを見てまず目に留まるのは、もはや垂直になろうかという勢いで突き進む2本の線だ。彼らが余りにも多くのゴールを決めるがために感覚がおかしくなっているという人がいたらこの比較を見て目を覚まして欲しい。メッシとCロナウドは圧倒的な存在だ。批判の的となることも少なくないが毎シーズン40点のゴールを決める現役選手を2人以外に発見したという知らせは今のところない。
彼らに唯一追随しているように見えるのがまだ22歳のネイマール。しかしこの若きセレソンの10番が得点を荒稼ぎしていたのはブラジルリーグでのこと。リーガ・エスパニョーラでの初シーズンは26試合9得点に留まっている。ただの若手であれば十分な数字だがネイマールは幼い頃からペレやメッシと比較され神童と呼ばれてきた。これから彼が描くキャリアのピークに向けた成長曲線に期待をしたい。
次のグループはスアレス、ベンゼマ、ルーニーのトリオ。それぞれ選手としてのタイプは異なるが、3人共23歳の時点で100ゴールを超えている。スアレスはチャンスメイクを得意とするFWだがここ数シーズンで得点力により一層磨きがかかり、1314季はリーグ31ゴールで得点王を獲得。ベンゼマはレアル移籍当初は苦戦していたが、ポジションを掴み3年連続して20点以上を挙げている。16歳の時にトップチームでゴールを記録したルーニーは近頃ゲームメーカーの役割も担っているため得点数の伸びは落ちつてきているようだ。
彼ら3人に続くバロテッリは当時期待されたいた程の結果は出せずにいる。しかし、ゴールネットを揺らすペースはイブラヒモビッチ、ドログバより早い。後の2人の得点数はデビューやポテンシャルが開花した時期の遅さ、怪我などの影響もあり上述の7選手程ではない。それでも、ドログバがクラブで200ゴール以上決めているのは確かで、ズラタンは30歳になる頃から完成度が増しパリに移ってからは水を得た魚のように得点を奪っている。彼らが規格外であることに疑いはない。
得点を決めれば決めるほど周囲からの期待は大きくなり、少しは外し始めれば「一体どうしたんだ?」と書かれ、ビッククラブでプレーをしようものなら毎年異なる有名FWがやって来て「チーム内の競争は大歓迎だよ」と答えなければならない。その中で勝ち抜き、ゴールを叩き込んでも次の週にはまた新しい得点を求められる。それでもストライカー達は戦い続ける。彼らはゴールネットを揺らすことを仕事にし、一瞬の閃きでスタジアムに歓喜の渦を巻き起こすのだ。
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