本記事ではGKプレミアリーグで活躍する4人のGK、クルトワ、シュチェスニー、ミニョレ、デヘアの1415シーズン序盤(7試合)のスタッツを比較しそれぞれの特徴を読み解く。
そのためにまず記事の前半ではチェルシー、アーセナル、リヴァプール、マンチェスターUの簡単な守備スタッツの比較を行う。これを踏まえた上で4選手の比較を行わないとチーム事情による差を選手の特徴として誤認してしまう恐れがあるからである。(尚、以降のスタッツはWhoscored.comとSquawka.comのデータを参照させて頂いた。)
チェルシー | アーセナル | リヴァプール | マンチェスターU | |
被シュート | 10.9 | 7.6 | 9.3 | 10.3 |
被枠内シュート | 2.7 | 3.4 | 4 | 3.4 |
シュートブロック | 2.7 | 1.6 | 1.4 | 2.9 |
上記は4チームの一試合当たりの「被シュート」に関する比較であるがここから受ける印象は「打たせるチェルシー」「効率的攻撃を食らうアーセナル」「丸腰のリヴァプール」「必死のマンチェスターU」である。
チェルシーは一試合当たりの被シュート10.9本と他のチームよりも打たれている数は多いが被枠内シュートは僅か2.7本。シュートブロックは2.7本とやや多め。このスタッツから相手選手のパスやドリブルの選択肢を消しシュートを「打たせている」守備陣の優秀な働きが読み取れる。逆にアーセナルは1試合当たり7.6本しかシュートを打たれていないが3.4本枠内に飛ばされている。つまり効率的にフィニッシュまで持っていかれているのである。
一方リヴァプールは文字通り「丸腰」だ。毎試合枠内に4本のシュートを打たれシュートブロックは1.4回だけ。守備の問題は開幕から再三議論されているがなかなか酷いスタッツである。マンチェスター・Uはシュート10.3本打たれているが枠内シュートはアーセナルと同水準の3.4本に抑えている。チェルシーほど組織的に「打たせる守備」をしている訳では無さそうだがシュートブロックが多いのが特徴であり、ぎりぎりのところで体を投げ出して防ぐ場面が多いと推測できる。
以上がGKを比較する上で前提となる各チームの守備事情。続いてGK4人のスタッツを比較する。