£32.5mの値札でアンフィールドへやってきた大型ストライカーは来シーズン、他のクラブにいるという見立てが有力なようです。
ベンテケは来シーズン
— グラッド (@Glad_ynwa) 2016年5月8日
前の記事でも記したように、ベンテケは自身の特徴である空中戦では力を発揮しています。ただ、それだけであれば急遽1月に加入した大型CBのコーカーにだって出来てしまいます。
ベンテケがリバプールにフィットしない理由は大きく3つ。
ひとつは他でもない決定機喪失の数があまりに多いことです。21試合試合を終えた時点で8つの決定機を外し、決定率はわずか20%。いくら怪物のようなバイシクルを決めたとしても、この決定率でエースは務まりません。ハイボールを自身に蹴り込むことを軸とするチームであれば点を取れるということであれば、確かに、キャロル同様他クラブで再起しそうですが。
2つ目は運動量の少なさです。まず、スプリントの数と走行距離がチーム内で極めて少ないというデータがあります。「走る」ことが前提となっているクロップサッカーにおいて致命的なポイントです。クロップはスタリッジでさえ、1試合走りきれるコンディションが整うまでは先発起用を控えていました。上記のデータはシーズン中盤までのものですが、この数値が改善されていなければアンフィールドでの未来はないでしょう。
3つ目は守備貢献の少なさです。フィルミーノ、オリギ、スタリッジはそれぞれ90分間につきベンテケの3.2倍、2.6倍、1.3倍の数ボールリカバリーを成功させているようです。これは運動量の違いだけでなく、守備面での戦術理解度が影響しているものと思われます。クロップのサッカーでは各選手のポジショニングが極めて重要となるため、圧倒的な得点力を発揮できない以上、この部分の改善もまた鍵になるのではないでしょうか。
1516シーズンの残り数試合、クロップは来シーズンのメンバーを見極めるための場として90分間の一部を利用するはずです。ベンテケに時間が与えられるのであれば、監督の来季の構想に入り込む最後のチャンスとなるでしょう。