本記事ではリヴァプールがホジソン政権の暗黒期からチーム再建までにしてきた31の「買い物」を振り返る。出場回数や試合での貢献度、年齢などを加味し、それぞれの補強に対して5段階評価を行った所感としては確実に「的中率」が向上傾向にあるということである。(意見がある方はTwitterまで)
【10/11:ホジソン期~ケニー期】
シェルビー |
£1,700,000 |
△ |
ヨバノビッチ |
Free |
× |
ダニー・ウィルソン |
£2,000,000 |
× |
ジョー・コール |
Free |
× |
ファビオ・アウレリオ |
Free |
× |
ポウルセン |
£4,500,000 |
× |
ジョーンズ |
£2,300,000 |
〇 |
メイレレス |
£11,500,000 |
〇 |
コンチェスキー |
£4,000,000+ |
× |
スアレス |
£23,000,000 |
☆ |
キャロル |
£35,000,000 |
× |
LFC史上稀に見る停滞期となったホジソン政権の初期。CL権がない上にチーム売却騒動で出せるお金も無く、ポールセン、コンチェスキー、ヨバノビッチ、アウレリオの再契約など切ない補強が続いた。期待されたコールは開幕戦の前半ロスタイムに敵陣タッチライン際で悪質且つ無意味なスライディングタックルをかまし一発退場。この年の補強を象徴するようなアクシデントを引き起こした。夏の補強での唯一の光はメイレレス。良いとこないチームを牽引し、ファンが選ぶシーズンのMVPに輝いた。が、なぜか翌年干されてチェルシーへ移籍した。
冬のマーケットではシーズン開幕前は£1m程の市場価格だったキャロルをトーレス資金の70%を使って獲得。前半戦で11得点を決めてイングランドスタイルの本物FWが堂々現れたと話題になったが、結果としては歴史に残る無駄遣いとなってしまった。もう一人のスアレスは「噛みつき」で印象が悪くなってるところをこっそり引き抜き。世界で3番目の選手を格安で獲得した。外部影響で実際よりも評価を落としている時に買い、評価を上げている時に売るべしという投資の原則の正しさを思い知らされた市場だった。
【11/12:ケニー期】
ヘンダーソン |
£16,000,000 |
◎ |
アダム |
£7,000,000 |
× |
ドニ |
Free |
△ |
ダウニング |
£20,000,000 |
× |
エンリケ |
£6,300,000 |
〇 |
コアテス |
£7,000,000 |
× |
ベラミー |
Free |
◎ |
ヘンリーは本格的に望む初めての移籍マーケットで「新オーナーの威厳を見せてやろう」と言わんばかりに大胆な動きを見せた。ヘンダーソンに£16m、ダウニングに£20m、アダムに£7mをポンっと払ったチームを見て暗黒期の終わりを期待したサポーターも少なくないはずだ。しかしこの年の補強の殆どはハズレ(当時のヘンダーソンはお世話にも期待の若手とすら呼べる選手ではなかった。)、チームはまさかの8位フィニッシュ。FA杯準優勝、カーリング杯優勝と久しぶりの栄冠を手にしたことも確かだが投資に見合った成績が残せていない上に、元々ケニーは長期プロジェクトのつなぎ役であったこともありヘンリーはレジェンドを解任した。この時、チームが混沌から抜け出せない現実にもどかしさを感じた方も多くいたと思うが、解任に必要な「違約金」を次のチームの補強費にと残して行ったケニーの勇敢な引き際を忘れてはならない。
【後半】”コウチーニョとスターリッジを£20mで獲得”