リバプール24年ぶりの王者奪還へ〜スタッツから垣間見る優勝戦線〜

チェルシーがアストンビラに1-0で敗れ(30節)、マンチェスター・シティがアーセナルに引き分けた(32節)事で”全ては自分たち次第”となったリバプール。その後のレッズの日程(31節~35節)はスパーズ(H)、ハマーズ(A)、シティ(H)を始めタフな試合が続いたが合計15ポイントを獲得し連勝記録を11に伸ばした。だが、5試合の内KOPが安心して見ていられたのは4-0で大勝したスパーズ戦が唯一だろう。残りの4試合はお世辞にも安定していたとは言えず点差も2-1、2-1、3-2、3-2と接戦だった。

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最強の2位と呼ばれた0809シーズンのリバプールは敗戦こそ2試合と少なかったものの、残りの36試合中11試合で引き分け。格下相手からの取りこぼしや、強豪相手に”良い試合”をした結果の勝ち点1が目立ち最終的には優勝を逃した。(一方でマンチェスター・Uはフェデリコ・マケダなどの活躍により終盤戦で殆ど勝ち点を落とさなかった。) その点で今季のリバプールの戦いからは”絶対に間違いを犯さない”という気兼ねが伝わってくる。この時期になると、求められるのはとにかく結果なのだ。

ではリバプールが勝ち点を落とさないのはいつもより”気合い”が入っているからなのだろうか。間違ってもそれだけではないが、この仮説の半分は正しいかもしれない。シーズン前半で17.8点しか決められなかった降格圏のチームが、終盤になると突然ゴールを決め出し優勝戦線を掻き乱す風物詩がその最たる例だ。明確な目標が生み出すモチベーションはチームの起爆剤になり得る。これをリバプールに当てはめて考えてみよう。下記はプレミアリーグ(1314)1節~30節と31節~35節のリバプールの守備面のスタッツ比較だ。

リバプールのスタッツ比較(守備)(節~35節

まず前提としてポゼッション率は30節までの方が高く、31節以降守備をする機会は減少している。その上で比較を見てみるが、タックルを除く守備的プレーの回数向上が顕著だ。試合を観ていても感じる自陣のゴール前では足を止めず、際どい瞬間には身体を投げ出してコースを消す集中力が数値に表れている。その一方でファール数は1試合当たり3.4回減少。24年ぶりの優勝を意識して試合を続ければ、気合いだけが空回りして内容と結果に繋がらないことも十分にありそうだが、守備スタッツは向上しファール数が減少している点から、あくまで頭は冷静に戦っているのだと筆者は解釈する。

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スアレスがいない、フォーメーションが定まらない状態でシーズンをスタートさせ、冬の補強にも失敗したリバプールだが試合を重ねるにつれ習熟度は増している。ビッグゲームを制した翌週格下相手に取りこぼす従来のイメージも払拭されつつまる。残り3試合、チームの勢いは殺さずに堅実な守りを徹底できればリバプールは文句しの優勝だ。

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