ポルトガルの新星ウィリアム・カルバーリョのプレースタイル

アンゴラ共和国生まれのウィリアム・カルバーリョは幼少期にポルトガルへ移住し、13歳でスポルティング・リスボンのアカデミーに入団した。その後順調に力をつけ18歳でファーストチームデビューを飾るもその後出番は中々回って来ず。19歳になった彼はトップチームでの経験を積むためにベルギーリーグ1部のサークル・ブルージュにローン移籍。シーズン後半からの加入であったが21試合に出場しチームを支えた。活躍が認められ1年ローンを延長し翌年は出場数を32試合まで伸ばす。

Sporting Lisbon midfielder William Carvalho

十分な実力をつけた1314シーズン、スポルティングに帰還した彼は29試合に出場し4ゴールを決め期待通りの活躍を見せる。そのプレーの質の高さはパトリック・ビエラが比較対象に上がるほど。ポルトガル代表にも選出され世界が注目するMFにまで成長を遂げた。プレーを1試合通して見たことのある人は多くないと思うが、彼の立ち位置は”攻撃のできるボランチ”でスリーセンターの真ん中を好む。昨シーズンはセントラルMFとしても起用されている。

そんなプロフィールを持った彼だが、アフリカ仕込みの強靭なフィジカルとしなやかさを持ち合わせ、シンプルに効果的なパスを繰り出せるその実力には各方面から賞賛の嵐。

<W・カルバーリョのプレー集>

例えばサッカー専門誌月刊フットボリスタ第10号は…”現代サッカーにふさわしく、守備をこなすだけでなく攻撃の組み立てにも長けている。強いフィジカルとポジショニングのセンスを生かし、巧みにボールを奪い、容易には取られない。パスをする際も、卓越した戦術眼をもつことで選択を誤ることが少ない。しかも4月に22歳になったばかりでありながら、すでに成熟しておりゲームの流れにアクセントをつけることも可能…”と太鼓判。

OUTSIDE OF THE BOOTでは…”相手の攻撃の芽を摘む彼のプレーは「電気掃除機」のようでありながらファールの多いタックラーではない。危機察知能力、試合を読む力に長けているため頻繁にこぼれ球を拾い、相手のパスコースを消すことができる。攻撃面ではボールをキープしながら視界を確保してシンプルな縦パスを入れるスタイルだか、その気になればシャビやピルロほど巧妙ではないにしてもDFの裏へのパスも出す。”と紹介されている。弱点は唯一”10番タイプと対峙した時その攻撃力が影を潜める。”と挙げられているがこれから成熟期に向かうプレーヤーとしては最上級の評価だろう。

1992年4月生まれの新星が持つ3000万£とも言われる実力は本物か。彼を本気でスカッドに加えたければW杯で見極めようと余裕をかましている時間はないかもしれない。

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