マンチェスター・シティ5年間の”買い物”の歴史を振り返る

マンチェスター・シティのオーナー権がUAEの投資グループに渡ったのは2008年のこと。彼らはその後、名だたる選手を次々とチームに向かい入れプレミアリーグ最強のチームを創り上げた。金にものを言わせた強化方法には賛否両論あるが、シティが欧州サッカー界での地位を確立したことに変わりはない。

そんな彼らが2008以降獲得した選手数は40に登る。これほど多くのサンプルを持っているクラブも珍しいが、シティの補強は必ずしもお金だけに頼っているわけではない。金銭面で交渉を優位に進められるのは確かだが、同時に専門のスカウトが目利きをした上で取引をしている。そのため中には意外と安い移籍金で獲得した実力者も存在するのだ。

本記事では2008年以降シティが獲得した選手を、出場試合数やメディアの評価を参考にした活躍度と移籍金を元ににランク分けを行った。

飛んだ無駄遣い(0点) 10/40
ジョー 18m£ 2008
ベンハイム 5m£ 2008
サンタ・クルス 18m£ 2009
ボアテング10.5m£ 2010
サビッチ 10m£ 2011
ハーグリーヴス free 2011
マイコン 4.7m£ 2012
ロドウェル 15m£ 2012
シンクレア 6.2m£ 2012
ヨベティッチ 22.4m£ 2013
合計 109.8m£

いまいち(30点) 6/40
ロビーニョ 32.5m£ 2008
アデバイヨル 25m£ 2009
ヴィエラ free 2010
バロテッリ24m£ 2010
ナスタシッチ 15m£+サビッチ 2012
ハビガルシア16m£ 2012
合計 112.5m£

まあまあ(60点) 8/40
ライトフィリップス 8.5m£ 2008
コロ・トゥレ 15m£ 2009
ベラミー14m£ 2009
デヨング 15m£ 2009
ブリッジ 12m£ 2009
アダム・ジョンソン 7m£ 2010
コラロフ 19m£ 2010
合計 114.5m£

ヒット(80点) 7/40
レスコット 24m£ 2009
バリー 12m£ 2009
クリシー 7m£ 2011
ナスリ 25m£ 2011
ジェコ 30m£ 2011
デミチェリス3.5m£ 2013
ナバス 14.9m£ 2013
ネグレド 16.4m£ 2013
合計 108.8m£

エクセレント(100点) 8/40
サバレタ 6.5m£ 2008
テベス free 2009
ギヴン 6.75m£ 2009
ミルナー 18m£+アイルランド 2010
シルバ 25m£ 2010
ヤヤ・トゥレ 24m£ 2010
アグエロ 38m£ 2011
フェルナンジーニョ30m£ 2013
合計 152.5m£

5年間を振り返ってみると補強の失敗例にはジョー、サンタ・クルス、ボアテングなど懐かしい名前が並ぶ。最近のその代表格はロドウェルだが彼は一体どこに行ったのだろうか。一方でサバレタやギヴン、バリーなど燻し銀な選手を比較的安価で獲得してきた歴史もある。彼らは確実にチームを底上げしてきた。

Man-City-Players

5年で6億ポンドを費やしてきたマンチェスター・シティだが、FFPが厳格化される前にこれだけのお金を費やすことができたのは幸運だったかもしれない。しかし力技が使えるのは今季まで。同じ土俵で他クラブと移籍市場を争うことになるであろうこの先のシーズン、彼らの”チーム力”の真価が問われることになる。

〈最後に〉
マンチェスター・シティ史上最高とも言える補強を紹介しよう。

ベスト・オブ・ベスト(120点)  1/40
コンパニ 5m£ 2008

欧州サッカークラブが雑誌の表紙に登場した回数をランキングにしてみた。>>