中2日だと勝率は〇%下がる~CL/ELとPL両立の難しさ~

“中2日で試合をすると勝率にどう影響するか?”そんな疑問に答えるため、プレミアリーグ所属でEL、CL出場しているトットナム・ホットスパーズ、スウォンジー、マンチェスター・シティ、チェルシー、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドの6チームの中2.3日後の成績を調査した。一般的には試合間の日程に余裕がないと疲労が蓄積してチーム力は低下すると言われているが果たして・・・?

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まずはELがチームに与える影響について。ELは木曜開催で次のリーグ戦は日曜の深夜(日本時間)に組まれることが多く、日本の観戦者から不満が零れることも少なくないが、勝点/勝率にはどのような影響があるのだろうか。下記は出場2チームの中2日後の勝点/勝率の変化をまとめた表だ。

中2日の勝率 pax-foot.info

表を見ても分かる通り両チームともに綺麗に勝点、勝率を落としている。特にスパーズの崩壊具合は凄まじく勝率は19.8%減。ELがない週だけの勝点を数えると平均2.04ポイントまで上昇する。この数字はシーズン換算で勝点77.5と例年なら優勝争いに食い込めるほどの優秀さ。スパーズは今季(1314シーズン)、新戦力が思ったようにフィットせず限られた戦力で戦わざるを得なかったがリーグ中盤戦までは上位に食らいついた。そんな必死の粘りも空しく最終的にはエバートンにまで先を行かれてしまった訳だが、その元凶のひとつはELだったのかもしれない。皮肉にもユナイテッドを交わして6位フィニッシュを決めたため来期のEL出場切符を手にした彼らの”中2日”との戦いはまだまだ続くようだ。

次にCLによる影響を見てみよう。CLは火曜か水曜に開催されるため中2日の試合はそれほど多くなく、中4日空くこともしばしば。そのため本記事では”CLの影響で中2~3日開催となった試合”を比較対象とした。

中2~3日の勝率 pax-foot.info

驚くことにCLに出場した4チームともCL後中2.3日での試合の方がより多くの勝点を獲得している。連戦であっても勝点を落とさない最も大きな理由はターンオーバーが可能な層の厚さだろう。彼らにはそれだけ選手層が整っているということだ。それでもユナイテッドの勝点/勝率の上昇率の高さは見間違いを疑うほどだ。シティ、チェルシー、アーセナルの成績は確かにCL後の方が向上しているものの、この程度であれば誤差の範囲。しかし、ユナイテッドに関してはCL後(中2.3日)の勝点平均が2.29ポイント。シーズンを通してこの数字であれば優勝してしまう。これはもう一つのモイーズマジックなのだろうか。PLの可能性が前半戦で消えかかっていた”赤い悪魔”はCLに集中して出場させる選手を選んでいたはずなのだが・・・

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