目次
(1) 前半:アルジェリアの思い通りの展開
(2) 後半:監督の早い判断が功をそうしバイタルにスペースが生まれる
(3) 総括:ベルギーが見せた「引いた相手を崩す3つの策」
試合は20分まで両チーム殆どチャンスがなく進行した。
対するベルギーは後ろを固める相手に苦戦。上述した通り、ルカクにボールを当てようにも複数人が狙っていて溜めを作れない
早々に逆転を目指す事となってしまったベルギー。ここまで殆ど無策であったが失点で固さが取れたようだ。CBがハーフェーラインまで押し上げて両サイドバックもより高い位置を取り、ヴィツェルが攻撃参加し始める。これで数による圧倒的不利を軽減し容易にパスを回すことが可能となった。31分には左サイドでアザールがキープし、CBを経由して人の少ない右サイドへ展開。シャドリが流れて空いたスペースでデブルイネがボールを受けエリア内に侵入した(下記図)。33分にもルカクのキープからサイドチェンジに成功しヴィツェルの惜しいミドルにつなげている。攻撃人数を増やすという単純な打ち手ではあるが前半終盤はその効果でベルギーがじわじわ押し込む展開へ。
しかし蓋を空けてみればベルギーの放った9本のシュートの内8本はエリア外からで、スコアが動いたのはフェグリのPKのみ。ベルギーの立ち上がりが無策であったことは確かだが、徹底して後ろを固め攻撃では全くリスクを冒さないアルジェリアも流石であった。