1993年生まれのパウロ・ディバラは17歳にしてアルゼンチンの2部インスティトゥート・コルドバでプロキャリアをスタート。父親を亡くした15歳の時移り住んだ州都のクラブである。彼はここで最年少ゴールに38試合連続出場、シーズン2ハットトリック、6試合連続ゴールなど様々な記録を打ち立て国内外から注目を集め、その後2012年7月に「アグエロ二世」として€12mでパレルモに入団。イタリアに渡ってからは初年度にやや苦戦したものの1415シーズンは19試合終了時点で18試合先発10G6Aとその非凡な才能を爆発させている。
下記はESPNFC Scouting Report内のディバラ紹介記事。
”ボックス内の点取り屋と典型的なセカンドストライカーのハイブリッド。彼の華奢な体つきと巧みなボールタッチは後者により適しているが、エリア内での鋭さと相手守備陣を引き延ばす明晰な動きはセンターフォワードとしてのプレーも可能にする。彼のスタイルはよく比較されることが多いアグエロと確かによく似ている。マンチェスター・シティのエースほどの脅威になるにはもう少し体格をよくする必要があるかもしれないがその加速力、バランス、決定力はまさに瓜二つ。”
上述のように独力で力強くボール運びきる彼のプレーはアグエロを彷彿とさせ、また、独特なリズムで突っかけ、難しいシュートを決める姿からはルイス・スアレスの影すらも感じさせる。下記はSquawkaの数値を参照したこの南米を代表するこの2人のFWとディバラのスタッツ比較だ。(※スアレスは1314季のスタッツ)
ディバラ | アグエロ | スアレス | |
ゴール数 | 0.59 | 1.08 | 0.94 |
シュート数 | 3.74 | 6.09 | 5.5 |
シュート精度 | 51% | 58% | 53% |
アシスト数 | 0.36 | 0.23 | 0.36 |
チャンスクリエイト数 | 1.72 | 1.23 | 2.64 |
ドリブル成功数 | 3.08 | 3.16 | 2.82 |
ドリブル成功率 | 63% | 55% | 39% |
インターセプト数 | 0.71 | 0.31 | 0.33 |
タックル成功数 | 0.71 | 0.39 | 0.82 |
流石に得点力では同2選手に劣るもののディバラは2人の2/3以下のシュートで10得点を決めている上に、アシスト数やドリブル成功率では彼らを上回っている。チーム事情もあるが守備面での献身さも申し分ない。全体のスタッツを眺めるとスアレスよりも丁寧で、アグエロよりもセカンドトップ寄りな南米FWといった印象である。まだ彼のプレーを見ていない方は下記のプレー動画で是非一見を。
決して強豪とは言えないパレルモでこれだけの結果を残している彼にビッグクラブから白羽の矢が立たない筈がない。実際、アーセナル、マンチェスター・U、リヴァプール、パリSGなどが獲得レース中だと報道されている。無論、パレルモも易々と放出する気はなく移籍金は£30m以上になるとのことだ。南米の新生FWパウロ・ディバラの動向から目が離せない。
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