レアルvsリヴァプール分析コラム~ペペの存在感とレッズへの吉報~

YNWAの大合唱が鳴り響く夜のアンフィールド。ピッチには白い巨人達が立ち並び、スティーブン・ジェラードとCロナウドが握手を交わす。

「とうとう返ってきた…」

多くのKOPはレッズが再びCLの舞台へ戻ってきたことを肌で感じ取ったに違いない。思えばこのアンセムから遠ざかって早4年。多くのメンバーが入れ替わったが変わらない魂とその後ろに続く若者達が少し力んだような表情で今か今かと試合開始の笛を待っている。レアルマドリーの実力を知る上で、だからこそ復活の象徴となる試合をするために。

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試合開始のホイッスルがぎこちなく吹かれ、少し湿ったような芝生の上を彼らは立ち上がりからハイテンションで駆け回った。印象としては決して悪くない入りだ。実際リヴァプールは前半15分までにアタッキングサードで23本のパスを成功させている。これはレアルマドリ―の1.5倍の数字だ。その後も互角に戦えているかのような雰囲気で試合が進む。

しかし、現実は皮肉にもリヴァプールがCLで歴史的瞬間を作った時と全く同じスコアで前半を終わらせたのである。「残念ながら個の差ですね。」解説者はそんな口調で試合を切り、社交辞令のようにイスタンブールの奇跡の話題に触れる。

後半、バロテッリを下げてララーナを投入したレッズは時間帯によてっては中盤を支配し幾度となくエリア内に侵入しギリギリの攻防を見せた。しかしそれでも尚、得点の匂いを感じさせたのはペースを落としたレアルマドリーの方だった。

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0-3。試合終了。

一体何が良くなかったんだ。確かにロナウドやベンゼマ、イスコらを止め切ることはできなかったが、チャンス数では負けていなかった。もう少し良い結果を手にしていてもおかしくはなかったのではないか?

【後半】”そう語りかけるのは監督や選手ではなく90分のスタッツだ。”