リッキー・ランバートはリヴァプールに”プランB”を与える~32歳が挑む夢の舞台~

32歳にして夢を叶えリヴァプールに戻って来たリッキー・ランバート。彼は15歳でレッズのユースチームを去った後、時には工場で働いて日銭を稼ぎながら下位カテゴリーのチームを点々とした。その後も10年以上、プロサッカー選手として陽の目を見るることはなかったが2009年に100万ポンドでサウサンプトンに移籍したことをきっかけにスポットライトを浴び始める。

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ランバートが加入した当時セインツはリーグ1(3部)で燻っていた。しかし同年にオーナーが代わり5年後のプレミア昇格を目標に掲げると、チームは計画より2年早くそれを達成。8年ぶりに復活したプレミアの舞台でも決して浮き足立つことはなく初年度を14位で終える。リーグ15得点を決めて躍進の立役者となったランバートはその活躍が認められ2013年8月にイングランド代表に初召集される。その代表選でも見事ゴールを決め、勢いそのままに迎えた翌年のプレミアリーグ(1314)では13得点10アシストを記録。最終順位8位と飛躍したチームのエースとしてさらに名を上げブラジルW杯の代表メンバーにも選出された。そして、その代表合宿中にずっと夢見ていたリヴァプールからのオファーが舞い込み即日合意に達した。

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今彼ほど上昇気流に乗っているフットボーラーが他にいるだろうか。しかし、そんな絶頂期にあっても、苦境の中で戦い、這い上がってきた戦士がここで満足するとは思えない。自らの名前が入った赤いユニフォームを着て、YNWAの大合唱が響き渡るアンフィールドでプレーする来期こそがシンデレラストーリーのクライマックスだ。

【後半】 “ランバートはレッズの強力なオプションになり得る”